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ヘルニアと・・・ [家族]

8月に発症した”そけいヘルニア”(脱腸)ですが、
諸事情で2度の延期があって、10月30日にようやく手術してもらえました。

最初に受診したクリニックでは「これは脱腸ですね。手術です」の言葉に
ショックを受けました。でも先生は「いまは全身麻酔で、内視鏡を使ったり
して簡単ですよ」という話を真に受けて軽く考えていました。
でも紹介状を持って大きな病院を受診すると、どうも違う。
手術は全身麻酔でなく下半身麻酔。つまり背骨にあの注射を打つやつでした。

もう20年近く前ですが、痔ろうの手術を経験していて、下半身麻酔だけは
やりたくない!と思っていたのに、大ショックでした。

*ちなみに痔ろうも脱腸も男がなりやすい病気で、
 思うにこれは男の勲章と言ってもよいのではないかと思っています。(^^;

手術前日の10月29日に入院。大部屋を頼んでおいたのですが、午後に
ならないと空かない、ということでそれまで個室で待機。
そこへ看護師さんがやってきて「剃毛します・・・」。
”そけい”って普段、聞き慣れないですが、わかりやすく言えば
おチンチンのとなりです。

続けて「どうされますか?自分で剃ってそれを確認してもいいですが・・・」
と看護師さんは自分ではやりたくなさそう(?)なのか、こちらに気を使った
のかわかりませんが、ここはやはり全部お任せコースでお願いしました。
剃毛って本体部分も剃って、AV男優みたいになるのかしらん?・・と思っていたら
本当にそけい部のみ。ワタクシの場合、左側でしたので、左側のみ剃られてました。
「右も剃ってそろえておきますか?」ときかれたので、右側も剃ってもらいました。
別に誰に見せるわけでもないから、どうでもいいんですが・・・。

 

 手術当日は11時半開始予定が10時半に早まりスタート。
一番恐ろしい麻酔は手術台の上で横なってエビのように丸まって
打ってもらうのですが、まずは注射のための麻酔注射。これが一本だけで
なく何本か打たれたような感じ。
脊髄麻酔をしてその効果を確認するのに、担当者がアルコール脱脂綿を
肩と太ももをサッ、サッ、と素早く拭いて、すぅ~っとする感じ方が
違うかどうか聞いてくるのですが、これがよくわからない。
ワタクシは煙草も吸わないし、大酒飲みでもないので、麻酔は普通に効く
タイプだと思うのですが、「いや、待てよ。農薬は一般人の何十倍、何百倍は
摂取してるなぁ・・・。それで効かないこともあるのかな?」と思いながら
曖昧な返事をしていると、麻酔の追加。何度もチクチクと刺され、たぶん10本位は
打たれた感じ。そこでスタッフさんに「10本ぐらいは打ちました?」と
聞いてみましたが答えてくれませんでした。
これでものすごく時間がかかって、ワタクシは冷や汗びっしょり。
完全な貧血状態で手術は始まったのです。

少し焦げ臭いようなにおいがしたので、始まったことを知りました。
最初は先生が誰かに「ここがこうなっていて、こうやって・・・」と
教えている会話が聞こえていましたが、そこから先は眠らされて
何も覚えていません。


12時半に手術は終わり、先生が夕方には麻酔が解けるから、そうすれば
点滴も外れ、夕食も食べられます、との説明。
しか~し!、追加した麻酔のおかげで、夜7時になっても下半身が動きません。
看護師さんが4時半ごろやってきて、「そろそろおしっこをしたほうがいいですよ」
というのですが、切ったところと膀胱が近いので、切った痛みなのか、おしっこが
溜まっているのかは自分でも判断が難しい。
まだ麻酔が効いて動かないので、看護師さんにチューブをさして採ってもらいました。
250㏄出る。

それからというもの、ず~っとおしっこ(排尿)のことばかり考えていました。
1時間後にも看護師さんを呼んで採ってもらいました。その時は「まだ1時間しか
たってないし、チューブを挿すのは痛みもあるし感染症のリスクもありますよ」
というのですが、ワタクシの頭の中は排尿のことしかなかったので、それでも
採ってもらいました。100㏄。

左腕には点滴、右腕には血圧の測るためのマットが巻かれたままの状態。
たぶん時間が来ると自動的に測定するのだと思いますが、これが痛くて痛くて
一番の苦痛。最後は看護師さんに外してもらいました。

夕方になっても解けない麻酔を見て先生は翌日までの点滴の追加、という
無情の指示。「話が違うじゃないか~」とワタクシは心の叫び。
結局、手術当日は午前3時半まで一睡も出来ず。1時間ほど寝れて
午前4時半に初めて自分で尿瓶に排尿ができました。これでやっと一安心。

痔ろうで入院した時も術後、ガスが出せない。したいのにお尻の穴が緊張して
出せないで困りました。結局看護師さんがやはりチューブをさしてくれて、
チューブ先の水からポコポコと泡が出て一安心しました。

術後の排泄は本当に一苦労です。


術後の病院食。ワタクシは普段好き嫌いなく何でも食べられる方だと思うのですが
このおかゆだけはどうしても食べられず、毎食残しました。
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 手術の当日と翌日は何が大変かといえば、せき、くしゃみができないこと。
めちゃくちゃ痛いので、せきも極力小さくするのですが、そうすると何度もしな
くちゃいけないので、これが大変でした。
それも翌々日には少し良くなって、日に日に回復していくことが実感できます。
結局、入院は3泊で11月1日に退院しました。

退院といっても、ヨチヨチとかろうじて歩ける程度。
術後4日もすると、傷口に貼ってある絆創膏をとってもいいというので、
外してみると、傷口は6㎝、でも縫ってあるようにみえません。
2週間後に受診して聞くと、中で縫ってあるので、抜糸も必要ないという。
どうやって中で縫うんだろう・・・と思いましたが、抜糸がなくてよかったです。



入院中、直売所(愛知県大府市 げんきの郷)にみかんを出せなかったので、
退院した翌日、11月2日の夜に家族に手伝ってもらい、ミカンの袋詰めをしました。
3日の朝、妻と一緒に並べに行った帰り、どうも気持ちが悪い。
家に着いたとたん吐いてしまいました。
いつもやる胃腸風邪にかかってしまったのでした。

せっかく、日に日に回復基調のところへまたダウン。
11月4日も布団から起きれないでいましたが、どうも外が騒がしい。

この日もいつもと同じようにデイサービスに行った父親が急変して
昼過ぎに戻ってきたのですが、もうその頃は息していなかったのです。
翌日の5日にお通夜、6日に葬儀をしました。89歳。


ワタクシは今年、厄年(S34生まれ)なんですが、やっぱりなんかあるなぁ、
と実感した年となりました。








2001年8月 北極点クルーズに参加
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